OCEP第五電算室

この国を今一匹の亡霊が徘徊している――クソネミと言う名の亡霊が。

山本太郎議員「新党」立ち上げで何が変わるのか?

TLDR

仮に「新党」が立ち上がるとして、その狙いは次の3つにあると考えます

はじめに

自由党共同代表の山本太郎議員が、自由党を離党し新党を立ち上げる、というニュースが入っています。

ただし、参院会派はそのまま所属とも報道されており、そもそも党とは独立して行動することが多かった山本太郎議員ですが、何が変わるのでしょうか?

政治団体「新党ひとりひとり」と「山本太郎となかまたち

現在(2019年4月)、山本太郎議員関連の政治団体はこの2つ(加えて後援会組織)が存在します。

「新党ひとりひとり」は「新党今はひとり」の後継団体ですが、鹿児島県知事選 衆院鹿児島2区補欠選挙に候補を擁立した以降は目立った活動はありません。

山本太郎となかまたち」は、当時山本太郎議員の秘書のはたともこ氏が代表となり設立した政治団体で、比例区に「略称:山本太郎」で候補を擁立することが目的でしたが、設立以降の地方選や国政選挙では費用の関係から断念し、山本太郎議員自身の推薦という形で全国の候補を応援していました。はたともこ氏が秘書を辞めたあとも、山本太郎議員の秘書が代表を務めています。

トンデモとの決別と路線変更

山本太郎議員といえば、日本母親連盟の講演会で連盟批判をしたことで話題となりました。連盟の顧問である内海聡医師とは2014年に対談本「ソフトキリング」で対談し、内海医師の主張(児童相談所は子供をヤク漬けにする、精神科の薬は飲むフリをして捨てろなど)を全肯定する山本太郎議員でしたが、この本の紹介は山本太郎議員公式サイト、及び山本太郎事務所Twitterから削除されています。

新党立ち上げといってもすでに「新党ひとりひとり」があるわけですが、これは明確に「新党今はひとり」時代の路線から変更することを表しているのでは? と考えています。

現在の山本太郎議員公式サイトの政策は6年前の参議院選挙立候補時から変わっていませんが、「新党ひとりひとり」「山本太郎となかまたち」両サイトの政策ページは今年2月末、母親連盟批判直後に更新されています。そこからは選挙中あれだけ強調していた「今の食品基準値は放射性廃棄物と同等」の文言や、HPVワクチンの接種反対についての項目が削除されています。

これらの事象も、新党立ち上げの布石であると愚考するところです。

さいごに

 

 

 

 

どんなキラキラネームでもいいが「令和新選組」だけはやめてくれほんとおねがい

「ヨウ素剤の代わりにイソジン30倍希釈液が効く」は本当か? #おしどりマコ擁立問題

対象言説

月刊誌「DAYS JAPAN」2018年1月号「安定ヨウ素にアレルギーがある人はどうしたらいい? 薄めたイソジン、名付けて「ウスジン」に注目!」*1で紹介されている、安定ヨウ素剤の代替として、30倍に希釈したイソジンうがい薬が効果的とする主張。

選定理由

この主張は、Twitter や2018年頃の各地での講演会でくりかえし発言されており、広く伝播しているため。

判定

誤り

(判定基準・及びレーティングはNPO法人ファクトチェック・イニシアティブが公開している「ファクトチェックのガイドライン」及び「ファクトチェックのレーティング基準」を参考にしている。)

判定理由

DAYS JAPAN 2018年1月号記事、及び11月号「今月のこぼれ話」から情報を整理する。

まず、1月号の記事では大阪大学大学院医学系研究科の本行忠志教授の研究から、安定ヨウ素剤の代替になるもの、または安定ヨウ素剤を服用できないヨウ素アレルギーの方でも服用できる代替品の研究の結果、イソジンうがい薬の30倍希釈が安定ヨウ素剤より効果があるとして紹介されている。

1月号記事の内容は以下の通り。

  • マウスに様々なヨウ素を含む食品を投与し、6時間語に放射性ヨウ素を投与。24時間後に解剖して甲状腺を測定した
  • 同様の調査をヒトで行ったわけではない*2
  • 30倍希釈液は、小児で200ml、大人で400ml服用することで安定ヨウ素剤に代わる量となる
  • 事故発生当時にイソジンを飲んではいけないとされていたのは、原液で飲む人がいるからではないか
  • もちろん、原液で飲んではいけない
  • 防衛医科大学総合臨床部教授の田中祐司氏も同様に、イソジンでうがいしてあまりゆすがなければ、残ったイソジンで放射性ヨウ素をブロックできる、と主張していることを紹介
  • 今回の実験は今後論文にまとめる

11月号の「補足記事」

DAYS JAPAN 2018年11月号に掲載された「補足記事」の内容は以下の通り。

  • イソジンガーグルは本来飲むものではない
  • 絶対に原液で飲んではいけない
  • ヨウ素アレルギーの方にはイソジンガーグルも禁忌
  • ヨウ素アレルギーと分かる前の新生児も避けるべき

ただし、イソジン希釈液を飲む判断については、おしどりマコ氏は1月号に掲載した本行教授及び田中教授の代替案を再び引用し、読者に任せるとしている。

大きな地震が頻発しているのに、原発が再稼働していっているこの国では、安定ヨウ素剤を手に入れておくという儡えが必要。 けれど、間に合わなかった場合、それぞれが情報を得て判断することが重要だと思いました。

問題点

2011年3月14日、放射線医学総合研究所ヨウ素を含む消毒剤などを飲んではいけません -インターネット等に流れている根拠のない情報に注意- というプレスリリースを発表した。

ここでは、うがい薬が安定ヨウ素剤の代替とならない理由を以下のように説明している。

・うがい薬などの市販品は内服薬ではありません。これにはヨウ素以外の成分が多く含まれ、体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質も含まれます。
・たとえ飲んだとしても、ヨウ素含有量が少なく、放射性ヨウ素が集まるのを抑制する効果がありません。

放医研が指摘する「体に有害な作用を及ぼす可能性のある物質が含まれる」「ヨウ素含有量が少ないため効果が期待されない」点について、1月号記事・11月号記事共に含まれていない。

11月号に記載されなかった「指摘事項」

11月号の補足記事が書かれた背景には、1月号に対する指摘がおしどりマコ氏に寄せられたことがある。特に、元JAEAの井田真人氏との応答は Twitter でも確認できる。

togetter.com

井田氏は応答の中で、服用者自身がヨウ素アレルギーがあることを知らぬまま服用し副作用にあってしまう危険性や、30倍希釈液400mlでは足りないことを指摘しているが、11月号の補足記事には掲載されなかった。

おしどりマコ氏は、イソジン30倍希釈液はあくまで安定ヨウ素剤が手に入らなかった場合の代替、としている*3。ただし、記事からは重篤な副作用がでる危険性や有効性について判断できる情報に乏しく、また放医研のプレスリリースを否定できるほどの研究もなされていない。よって誤りと判定した。

参考

togetter.com

iina-kobe.com

補足:「ヨウ素アレルギーの方向け」はどうなったのか?

検証は以上だが、検証中に気になった点について追記する。

1月号記事の前半では、本行教授の研究発表について、ヨウ素アレルギー持ちの方向けの研究でもあると書かれている。

安定ヨウ素剤が禁忌の方に代替になるものがあればいいよね?調べてみました!というご発表です。


前述の「安定ヨウ素剤が禁忌」というのは、この副作用の話。ヨウ素アレルギーの方々に、安定ヨウ素剤以外で、放射性ヨウ素をブロックできる代替のものは無い?ということなのです。

一方で、記事後半の本行教授へのインタビューではヨウ素アレルギーについては触れられておらず、11月号記事ではうがい薬もヨウ素アレルギーには禁忌であるとされ、代替にはならないと否定された。

1月号記事のヨウ素アレルギーについての指摘に対して、おしどりマコ氏はこのように返答している。

確かに1月号記事の最後には、ドイツでは安定ヨウ素剤の代替として過塩素酸カリウム、パークロレイトが用意されているが、日本では未承認薬であることが触れられている。ただ、タイトルだけでなく本文中にも「安定ヨウ素剤が禁忌の方に代替になるもの」についての研究と明示されているのが、いつの間にか対象外になり、11月号記事ではっきりと禁止されているのは、どこか腑に落ちない。

*1:このタイトルはおしどりマコ氏がつけたものではない https://twitter.com/makomelo/status/944192356881907712

*2:本行教授は同記事内で「私も試しに飲みましたけどねぇ、コップ一杯飲みましたが、お腹も壊すことなく元気でしたよ。あ、マウスもピンピンしてました」と主張している

*3:https://twitter.com/makomelo/status/1017848062776041473

「東京の東の方の浄水場がかなり汚染されている」は本当か? #おしどりマコ擁立問題

対象言説

対象とした言説は、2018年4月7日にスイス・チューリッヒで開催された講演会「福島原発事故7年後の日本の原発と事故の影響」でのおしどりマコ氏の発言。

講演会での発言は次のようなものである。

2017年の水道水のセシウム134というのは、実は東京だけ出ています。
実は東京の東の方の水道、浄水場が、かなり汚染されているのです。
このような状態のまま、2年後に東京オリンピックが行われるということは、私は取材をずっとしていてとても疑問に思います。

youtu.be

選定理由

おしどりマコ氏は2019年7月に予定されている参議院選挙において、立憲民主党から比例候補として擁立されており、これまでの発言に注目が集まっている。

特にこの発言は Twitter 等で「デマ」のいち例として挙げられるものである。

判定

スリード

判定基準・及びレーティングはNPO法人ファクトチェック・イニシアティブが公開している「ファクトチェックのガイドライン」及び「ファクトチェックのレーティング基準」を参考にしている。

判定理由

まず、講演会中におしどりマコ氏が参照しているデータ、及び浄水場について整理する。

このデータは、おしどりマコ氏も講演中に紹介している通り、原子力規制委員会が発表している上水のモニタリング結果である。

radioactivity.nsr.go.jp

このデータから、「東の方の浄水場」とは葛飾区の金町浄水場であること、2017年6月の上水に含まれていた放射性セシウム(Cs134、Cs137の合計)は 0.00415 Bq/kg であることがわかる。

2012年4月以降の飲料水の基準値は 10 Bq/kg であるため、この基準に照らし合わせれば、水道水は飲用に問題ないことがわかる。

どのデータから「かなり汚染されている」と発言しているのか

Cs134 及び Cs137 の測定値については講演会スライドからも確認*1できる。 f:id:kuro_pp:20190406131105p:plain

Cs137 の測定値について、同公演会においておしどりマコ氏はこのように説明している。

セシウム 137 は福島の周辺から極微量ですが水道水から出ています。

また、Cs134 の測定値の説明に入る前には、 Cs134 の半減期が2年と短いことを強調*2している。

よって、「東京の東の方の浄水場がかなり汚染されている」とは、半減期を超えた2017年時点でも Cs134 が検出されている、という文脈で語られたものと推測される。

東京のみが他県の浄水場と比べて Cs134 が検出されたことにのみ着目すれば「汚染されている」とする見方もできるが、飲用には問題ない数値であり、このデータから五輪開催が疑問視されるほど「かなり汚染されている」とするのは難しい。よってミスリードと判定した。

*1:飲料水の基準値について説明があったかは確認できなかった

*2:おしどりマコ氏は Twitter でこのデータを取り上げた際も、 Cs134 が東京のみから検出されたことを気にしている。 https://twitter.com/makomelo/status/925940180887904256

おしどりマコ氏が主張したとされる「デマ」について検証します

ひとまず検証対象は、以下のサイトで挙げられたものとします(順番は前後します)。

shinobuyamaneko.blog81.fc2.com

  1. 週刊文春デマ記事「自主避難者の子どもに甲状腺がん」 2012年2月 週刊文春
  2. 東京の水道は危険 2018年4月8日 スイス チューリヒ
  3. お金持ちほど汚染されていない食品を選べるから、内部被曝が少ない 2018年4月8日 スイス チューリヒ
  4. 福島で新聞記者が線量計を持たされている 2018 4月8日 スイス チューリヒ
  5. 福島では毎月20mSv作業員が被曝 2018年4月10日 ドイツ ベルリン
  6. ドイツでは年20ミリシーベルト原発作業員の限度 2017年2月6日放送「NNNドキュメント
  7. イソジン 2017年12月21日
  8. 福島で堕胎が勧められている 2015年12月 ダイヤモンド・オンライン
  9. ヤマトシジミのエサと福島の子どもの給食の同一視 2014年10月5日 横浜市
  10. スタック倒壊の危険性 2014年4月5日 千葉県佐倉市
  11. 白血病に似た病気 2014年3月 ドイツ3SATテレビ
  12. 本当の健康被害甲状腺がんより心臓病、白血病、糖尿病、腎臓病 2013年5月(ずーっと)
  13. 汚染ホウレンソウ 小松菜流通 2013年3月6日 上杉隆TIMELINE
  14. 白石蔵王の黄色い?粉 2011年9月25日
  15. 飯舘のプルトニウムネプツニウム 2011年9月12日 日刊 週刊SPA

検証の手法は、ファクトチェック・イニシアティブ様が公開しているガイドラインに準拠します。

fij.info

参議院選挙告示日までには行う予定ですが、時間がかかるためすべての検証まで至らない可能性がございます。ご了承ください。

山本太郎公式HP及び事務所広報Twitterから「ソフトキリング」紹介記事が削除される

先日、日本母親連盟での講演会で同団体を批判した山本太郎氏ですが、団体顧問を務める内海聡との対談が掲載されている本「ソフトキリング」についての紹介が、公式HP及び事務所広報Twitterから削除されています。

https://www.taro-yamamoto.jp/daily-activities/3264

https://twitter.com/taro_koho/status/484875791767838720

Google キャッシュで確認したところ、少なくとも2019/2/17(Bing キャッシュによれば 2019/2/22)までは存在していたようです。

本の内容についてはこちらをご覧ください。

“福島県産「海産物」抵抗薄れる” 調査結果 好意的に報じたのは福島民友のみ?

概要

福島大学東京大学が行ったアンケートで、事故直後と比べて、福島県産の海産物を控えたい人が減り、購入したい人が増えたことがわかったが、ネット上で確認した限りでは、これを報じたのは福島民友とTHE PAGEだった。

調査手法

以下のサイトで検索した。

検索結果

好意的に報じた例

 本県産海産物の購入を控えたいという人の割合が、東京電力福島第1原発事故直後の約4割から1割強に減少していることが13日、福島大と東京大の調査で分かった。一方でトリチウム三重水素)を含む処理水が海洋放出された場合に、本県産海産物を購入したくない人は3割に上った。

 調査ではトリチウムなどへの認識が県内外で十分浸透していないことが明らかになっており、情報発信の重要性が改めて浮き彫りになった。

www.minyu-net.com

 報告者の関谷准教授によると、トリチウムのことについては、あまりきちんと知られていないという結果が出たという。また、福島産の海産物について、事故直後は4割以上が購入したくないと考えていたが、現在は1割強にまで減少していることが分かった。しかし、仮にトリチウムを含む水が安全性に問題がない状態になるように処理されたという前提であっても海洋に放出された場合は、購入したくないと考える人が3割程度になるという結果となった。

headlines.yahoo.co.jp

アンケート自体は報じたものの、好意的でない例

また、東京大学の関谷直也准教授は、福島県や東京都など5つの都府県、合わせて1500人を対象にしたアンケート調査について報告し、原発の敷地内で放射性物質を含む水が保管されていることについて、「知らない」と回答した人が4割に上り、トリチウムという言葉を「知らない」と回答した人は、福島県以外の地域では5割に上ったと述べ、議論の前提が整っていないと指摘しました。
また、放射性物質を含む水を海や大気中などに放出することに賛成か反対か尋ねたところ、「わからない」という回答が40.3%と多かったと報告しました。

www3.nhk.or.jp

また、仮に海に放出した場合、福島県の海産物を「購入したくない」と回答した人は26.4%だった。現状でも「購入したくない」とした13.9%から倍増した。

www.nikkei.com

福島第一原発は「絶賛臨界中」なのか?(あるいはおしどりマコ氏は「絶賛臨界中」といったのか?)

概要

Twitter で「おしどりマコ福島第一原発が『絶賛臨界中』であると2016年に発言した」と見かけたので調査した。

判定

一般的にいうところの「臨界」状態ではないが、「未臨界」状態を指して「臨界はしてます。絶賛してます」と発言していた。

なお、「未臨界」など用語については以下のサイトが詳しい。

www.ene100.jp

spacenuclear.jp

エビデンス

発言がされたトークショーおしどりマコ&ケンの横浜白熱実験室」は2016年1月17日に行われた。

youtu.be

該当する発言は、福島第一原発の外(福島県沖や水道水)でヨウ素テルルなど短命な放射性元素が検出されたのは臨界しているからでは、との会場からの質問に対して発言された。なお、福島第一原発の地下水からは放射性ヨウ素は検出されてないと質問者の発言を正している。

再臨界してるか、ってことについては、よくこうメディアとかも言葉の使い方間違えてるんですけど、臨界はしてるんですよ。未臨界って状態であって。

原子力核分裂をさせて発電するじゃないですか。で一世代前の核分裂数と次の世代の核分裂の数が、分母にしたら増倍係数って言うんですが、それが1であったら平衡しててそれが臨界って状態なんですね。発電するときは次の世代の核分裂の数と1世代前の核分裂の数が1にして、で制御棒を出したり入れたりしながら1を保ってずうっと臨界させて発電させるんですよ。で、その次の世代の核分裂の数、1より大きくなると、超臨界っていって、それがてがつけられない、人間がコントロールできない状態になってしまうのがシビアな状況ってことなんですね。で、増倍係数が1以下になる、その1世代前の数が多いっていう状態、発電する前にあげていく状態、それが未臨界って状態で

今、福島第一原発は1号機2号機3号機も未臨界って状態なんですよ。だから、臨界はしています。ただその数が次の世代に対して少ないだけであって。なのでずうっと臨界による水素とかいろんなものは出てるんですよ。だから再臨界の可能性はってなると、超臨界がもう一度起こるかどうかってことだと思うんですけど、臨界はしてます。絶賛してます。

その後「毎日生まれたばかりのヨウ素が洩れてるのではないか」の質問についてはこう答えている。

一番初めの状態で燃料の中のヨウ素は出きっているんじゃないかともいわれてますけど、まだ出てくるヨウ素があるのか状態わからないですけど……でもなんかわかんないもの出てきてますよ。鉛とかね、いろいろね。普段未臨界の状態じゃ出てこないような生成物ってのは出てる、時々出てますね。

補足

現在は明確に「臨界はしていない」と発言している模様。