まとめ
福島産の「あかつき」を買ったがうまかった。
8bitnewsのアレ
この記事を見て久しぶりに思い出したので。
「福島のことを忘れないで、でも福島に来ないで、福島のものを食べないで」というスローガンがあるらしい。 - YOSHIKI NEWS!!
この発言を知ったのが去年の5月、8bitnewsの背景が黒かった頃のこと。
どういうプロセスで抗議があがったかは以下を参照してもらうとして、ここでは8bit云々は置いておく。
『報道は人を傷つけ、殺してしまうことさえ時にある』堀潤氏の運営する8bitNewsに疑問の声 - NAVER まとめ
福島県には今でも190万人が暮らしていて、震災前は210万人を少し割るくらいだと覚えている。「いちえふ」作者の竜田さんの言葉を借りるまでもなく、210万人の声を代表することはできない。福島県で暮らすと決めた人もいれば、生活や信条の理由で離れた人もいる。各人が決めたことをとやかく言うつもりはないよ。
けれども、原発が憎いあまり、福島県自体すら忌避する人がいる。それはとても悲しいことだ。全く理解できないわけではない。福島産と聞いて、おや、と思う、身構える、そういうことはあっても不思議ではない。
口にしない。それも個人の自由。
だが、人が食べているものにまで難癖つけるのはどうしてなのだろうか。その人には関係のないことのはずなのに。たとえ善意であっても、いろいろな人の努力や行為を踏みにじっていることには気が付かないのだろうか。あまりにも原発と放射能を憎むあまり。
10年近く前、中国の工場で作られた冷凍餃子にメタミドホスという殺虫剤が混入していたことがあった。当時我が家でもその餃子を購入しており、間一髪食べずに済んだ。
それから中国製食品が福島産のように、写真に撮ってtwitterに載せただけで健康を心配されるようなことがあるかといえば、そんなことはない。なんだか怪しいぞと思っていても、問題が起こるまで問題視されない。中国製食品の流通はどこかの政府の陰謀論だ、なんていう人は、まあ探せばいるかもしれないが福島のそれほど聞くこともない。そういやダイオキシンはどうなったんだっけ?
乱暴な話をすれば、福島産は切り捨てられても、外国産は安いから切り捨てられない、ということなのだろうか。もちろん、低線量の内部/外部被曝による健康への影響が不確定であり不安だ、というのも大いにある。しかしながら、福島産と比べて、外国産の危険性を低く見積もられている(た)のではないだろうか? 逆に福島産ほど検査されている農作物はないと思うのだけど。
こんなことを言いつつも、自分は産地の分からない作物で作られた料理を食べるだろうし、福島の桃も食べるだろう。結局のところどこかで折り合いを付けないとならないのだけど、デマやいわれのない非難にはムッとするし、そういうことをいう人には黙っているふりをして心のなかでふざけるなと言いたくなる、いや、もう黙ってはいられないのだ。
「不安と恐怖は、未知のものへのありふれた感情だ。だけど、そこから差別意識が生まれるまで、あと半歩」
――裸者と裸者(下) 邪悪な許しがたい異端の