OCEP第五電算室

この国を今一匹の亡霊が徘徊している――クソネミと言う名の亡霊が。

「妊産婦に関する調査」に計上されていない人工中絶はあったのか?

震災後、福島県で人工中絶が増加しなかったとする「妊産婦に関する調査」について、おしどりマコ氏は明確に「筆者が取材した福島県の女性で中絶された方々よりはるかに数が少なかった」と断言している。

この「妊産婦調査」の調査は、全てを網羅しているわけではない。

それは「母子健康手帳を交付された方」のみが調査対象だからである。

筆者は検討委員会において「中絶」について質問した。

筆者が取材した福島県の女性で中絶された方々よりはるかに数が少なかったからである。

回答は「母子健康手帳の交付後に中絶された方のみの数なので、交付前の中絶は含まれていない」とのことであった。

母子健康手帳交付前の診察で奇形が判明し中絶されたケース、診察時に知らないうちに検査をされ中絶を勧められたケースも存在している。

福島県地域別の心臓奇形の発生率~相双地区は上昇しているのか?(おしどりマコ) | NOBORDER NEWS TOKYO - ノーボーダー

私は「母子手帳交付前の、医師の勧めによる中絶が数多く存在した」とする主張を疑っている。理由は以下のとおり。

  1. ICPR は、100 mSv 未満の被曝であれば中絶の必要はないとしているが、福島県民の事故後4ヶ月の被曝量は、99.8%が5mSv未満である
  2. 政府統計DBによると、福島県の人工妊娠中絶実施率(15~49歳の女子人口千対)は「2010年度:10.6」「2011年度:10.0」「2012年度:10.0」となり、増加しているとはいえない
  3. 2011年3月16日に、日本産婦人科学会が「50mSv被曝したのであればヨウ化カリウム服用を考慮すべきだが、その可能性は極めて低く、胎児への悪影響を心配する必要はない」との声明を出している。そして、その後50mSv被曝した可能性は極めて低いことは1.からもあきらかである

仮にカウントされていない人工中絶が多く行われていた場合、50~100mSv 以上の被曝を受けた県民が統計以上に多く存在したと考えられる。つまりは単なるごまかしや不祥事ではなく、数多くの論文や調査結果が改ざんされていることとなり、県・政府の一大スキャンダルとなる。立憲民主党はこの件について速やかに調査チームを組織すべきであるし、その場合は、2012年6月に時の政権から出された政府広報について検証することになるだろう。

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やっつけ仕事で申し訳ない。