概要
Twitter で「おしどりマコは福島第一原発が『絶賛臨界中』であると2016年に発言した」と見かけたので調査した。
放射能デマはばかばかしいんです。鼻血だとか核爆発だとか、ばかみたいでしょう? おしどりマコは1Fが「絶賛臨界中」だと言いました。東京の水道がかなり汚染されているとも言いました。お金持ちは食品を選べるから内部被曝していないとも言いました。全部ばかみたいな話です。漫才のネタにもならない
— kikumaco(12/10ベアーズ) (@kikumaco) 2018年12月12日
判定
一般的にいうところの「臨界」状態ではないが、「未臨界」状態を指して「臨界はしてます。絶賛してます」と発言していた。
なお、「未臨界」など用語については以下のサイトが詳しい。
エビデンス
発言がされたトークショー「おしどりマコ&ケンの横浜白熱実験室」は2016年1月17日に行われた。
該当する発言は、福島第一原発の外(福島県沖や水道水)でヨウ素やテルルなど短命な放射性元素が検出されたのは臨界しているからでは、との会場からの質問に対して発言された。なお、福島第一原発の地下水からは放射性ヨウ素は検出されてないと質問者の発言を正している。
再臨界してるか、ってことについては、よくこうメディアとかも言葉の使い方間違えてるんですけど、臨界はしてるんですよ。未臨界って状態であって。
原子力は核分裂をさせて発電するじゃないですか。で一世代前の核分裂数と次の世代の核分裂の数が、分母にしたら増倍係数って言うんですが、それが1であったら平衡しててそれが臨界って状態なんですね。発電するときは次の世代の核分裂の数と1世代前の核分裂の数が1にして、で制御棒を出したり入れたりしながら1を保ってずうっと臨界させて発電させるんですよ。で、その次の世代の核分裂の数、1より大きくなると、超臨界っていって、それがてがつけられない、人間がコントロールできない状態になってしまうのがシビアな状況ってことなんですね。で、増倍係数が1以下になる、その1世代前の数が多いっていう状態、発電する前にあげていく状態、それが未臨界って状態で
今、福島第一原発は1号機2号機3号機も未臨界って状態なんですよ。だから、臨界はしています。ただその数が次の世代に対して少ないだけであって。なのでずうっと臨界による水素とかいろんなものは出てるんですよ。だから再臨界の可能性はってなると、超臨界がもう一度起こるかどうかってことだと思うんですけど、臨界はしてます。絶賛してます。
その後「毎日生まれたばかりのヨウ素が洩れてるのではないか」の質問についてはこう答えている。
一番初めの状態で燃料の中のヨウ素は出きっているんじゃないかともいわれてますけど、まだ出てくるヨウ素があるのか状態わからないですけど……でもなんかわかんないもの出てきてますよ。鉛とかね、いろいろね。普段未臨界の状態じゃ出てこないような生成物ってのは出てる、時々出てますね。
補足
現在は明確に「臨界はしていない」と発言している模様。
⑤おしどりマコさんがデマを信じている人にきちんと正しい情報を伝えているのも目撃しました。18年11月土浦市の講演で質問者から「今でもイチエフが臨界してるにちがいない」と聞かれたおしどりマコさんは「しかし温度とかを見ると臨界してるとはいえないと思います」とはっきり答えていました。
— 古口正康@場面緘黙 (@koguchirongai) 2018年12月13日